6月30日（木）から7月2日（土）にかけて、長崎県上海事務所では、上海市旅游局の主催する浙江省視察に参加した。この視察には、長崎県以外にも、上海市と姉妹都市である、横浜市、大阪府、大阪市をはじめ、福井県、岐阜県、静岡県等、上海市に事務所を有する多くの自治体も参加した。また、日本のみならず韓国の自治体や旅行会社も参加するなど、総勢50名以上の大規模な視察となった。
上海市旅游局は上海市政府の観光部門を統括する部署で、上海市内の旅行会社に影響力を持っており、今後の上海市民の日本への送客のみならず、日本人の上海市への旅行に関しても非常に重要な役割を担っている。
今回の視察では、浙江省の湖州や烏鎮、嘉興などを訪問し、各地の観光客誘致の具体的方策や特色ある観光地の創出方法などをヒアリングした。
特に古くからの水郷である烏鎮は印象的だった。烏鎮は市政府が街全体を管理下に置き、「昔のありのままの姿で復元する」ことを第一の目的として観光地化された街であるため、その古い町並みをうまく生かした長期滞在型の街づくりを行っており、他にたくさんある中国の水郷とは少し違った雰囲気を醸し出していた。街はクリークを中心に両側に形成されていて、東大街と西大街の2箇所が当時の面影を深く残しており、宿泊についてはホテルのみならず、多くの民宿が点在しており、平日にも関わらず、多くの観光客が滞在していた。
長崎県上海事務所としては、今後も上海市旅游局との関係を密にし、中国人観光客の長崎への送客に積極的に取り組むとともに、長崎県民に対しても中国の観光地を紹介していきたいと考えている。
＜烏鎮へのアクセス＞
上海と蘇州、杭州の真ん中あたりに位置する浙江省の北部、桐郷市にある水郷で、上海から南西に140ｋｍ、杭州から北東に80ｋｍの距離。上海から車で2時間半ほどで、新幹線（高鉄）を利用する場合は、上海～嘉興が約40分、嘉興～烏鎮がバスで1時間半程度で到着する。