【Q】:中国は内需消費拡大を図っていますが、現在の小売市場、特にネット販売の状況について、教えて下さい。
<中国><小売><ネット販売>
【A】:近年、中国経済の快速な成長に伴い、住民の収入や消費支出も上昇を続けています。2014年の社会消費品小売総額は26兆元を突破し、前年に比べ12.0%増加しました。小売市場において、電子ビジネスは高速増加を続け、ネットの小売販売規模は2兆8,211億元(前年比49.7%増)に達し、当年の社会消費品小売総額の10.8%を占めています。
1. 中国の小売市場発展の現状
国家統計局発表のデータによると、2014 年の社会消費品小売総額は26 兆2,394.1 億元で、前年同期比12.0%増加しています。経営単位の所在地別で見ると、都市の消費品小売額は22兆6,367.5億元で前年同期比11.8%増加し、農村の消費品小売額は3兆6,026.6億元で前年同期比12.9%増加しています。消費形態別では、商品小売が23兆4,533.9億元で前年同期比12.2%増加、飲食収入は2兆7,860.2億元で前年同期比9.7%増加しています。
2009~2014年における社会消費品小売額及び関連統計データは以下の表1をご参照ください。
上記のうち、国家統計局の限定額以上単位の商品小売における13 種業界の製品分類に対する統計によると、それぞれの製品分野における成長率は、通信機材(+32.7%)、医薬品(+15.0%)、家具(+13.9%)、建築及びインテリア材料(+13.9%)の順となっており、具体的には以下表2 及び図1 の通りとなっています。
図 1:2014年における限度額以上単位の商品小売業界製成長率順(单位:%)
2. 中国のネット小売は急速に増加。近年、中国の小売市場においては、電子ビジネスの急増、オンライン取引範囲の拡大、取引規模の拡大といった巨大な変化が発生しており、ネット小売りの発展情況は以下の表 は3の通りです。
また、国家工業情報化部が制定?公布した『電子ビジネス“第12次5か年”発展計画』では、2010年の中国のネット小売ユーザー規模は 1.61億人に達し、取引額は 5,131億元で、社会消費品小売総額に占める割合は3.3%となっています。発展目標は、2015年末までにネット小売取引額3兆元突破、社会消費品小売総額に占める割合 9%超過であり、2014年末のデータを見ると、“ネット小売取引額”は既に3兆元に近く、2015年末の3兆元突破は間違いなさそうです。また、“社会消費品小売総額に占める割合”は既に1年前倒しで9%超過の目標を達成しています。
中国電子ビジネス研究センターのデータによると、2014年12月までの、中国B2Cネット小売市場(オープンプラットフォーム式自営販売式を含む)における、各社のシェアランキングは以下の表4の通りとなっており、2013年に比べ、ランキングトップ3には大きな変動がありませんが、唯品会は7位から4位に上昇し、シェアも0.5%増加、国美在線は9位から5位に上昇し、1.3%のシェアが増加しました。逆に、アマゾン中国は5位から6位に落ち、1.2%のシェア減、1号店は6位から7位に落ち、シェアは1.2%減、当当網は7位から8位に落ち、シェアは0.1%減となりました。その他の注目点として、聚美優品が唯一の垂直分野に集中する電子ビジネス業者(同一類型または細分業界の商品を経営する)として、ランキングトップ10位に入りました。
中国電子ビジネス研究センターのモニタリングデータによると、2014年末までの時点で、中国モバイルネットショッピングの取引額規模は9,285億元に達し、2013年の2,731億元からみると、前年比240%の増加で、依然快速増加を維持する趨勢です。スマートフォンやタブレットパソコンの普及にともない、4GやWIFIのネット環境が日々優良化し、更にマイクロネットやウィーチャット支払等の“出現”で、人々の間ではモバイルショッピングの習慣が培われ、モバイルショッピングの取引額増加の推進に重要な作用を為しています。
以上
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出所:日刊華鐘通信2015年月5月27~28日
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