【Q】:中国現地法人の「総経理」として本社から毎月10日程、上海に勤務しています。給与は全て日本で支給しており、中国で支給の給与はございません。
この場合、今年の初めに発表された中国の入国査証(ビザ)に関する新規定に照らしてZ(工作、所謂就労ビザ)ビザまたはM(貿易)ビザの取得は必要でしょうか。
【A】:2015年1月1日より『外国人が入境して短期業務任務を完成させる場合の関連手続きの手順(試行)』が執行されています。
本手順によると【短期業務】とは、以下のものを指します。
一.外国人が入境して短期業務任務を完成させるとは、以下の理由で入境し、且つ境内の滞在が90日を超えないものである。
(一)境内の協力先で技術、科学研究、管理、指導等の業務を行う
(二)境内のスポーツ機関でトレーニングを行う(コーチ、選手を含む)
(三)映像撮影(広告、ドキュメンタリーを含む)
(四)ファッションショー(モーターショーモデル、広告ポスター撮影を含む)
(五)渉外営業性公演に従事
(六)人力資源社会保障部門が認定するその他の状況
また、短期業務とは見なさない【非短期業務】とは以下のものを指します。
二.以下の状況は短期業務任務の完成とは見なさない。
(一)購入した機器?設備に付随するメンテナンス、備えつけ、調整、分解、指導と研修
(二)境内で落札したプロジェクトの指導、監督、検査
(三)境内の支社、子会社、代表事務所に派遣し短期業務を完成させる
(四) スポーツ大会の参加(選手、コーチ、チームドクター、アシスタントなどの関連スタッフを含む。但し国際スポーツ組織の要求により、我国の主管部門の許可を経て、登録カードを持ち入境し大会に参加するなどの情況は除く)
(五)入境し、無報酬の業務に従事する或いは境外の機関より報酬が提供される有償ボランティアと無償ボランティア
(六)文化主管部門が許可書類の上で「渉外営業性公演」と明記していないもの
(一)、(二)、(三)、(四)の状況であり、且つ滞在日数が90日を超えない場合はMビザを申請しなければならない。(五)、(六)の状況であり、且つ滞在日数が90日を超えない場合はFビザを申請しなければならない。
と規定されています。
上記の規定により、今回の事例は非短期業務二.の(三)の状況にあり、滞在日数が90日を超えない場合ですのでMビザの申請をしなければなりません。
なお、日本国籍を有する場合には通常、日中間で締結された免除協定により滞在日数が15日以内であれば滞在理由の如何を問わずにノービザでの入国が可能です。しかし、短期滞在者が当該業務に従事する目的で入国する場合、免除協定の人員であっても入国前に就業ビザの取得を求めていますので、注意が必要です。
以 上
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